環境問題で党・政府職員の責任問う法規
2026年08月28日
【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第397回)
中国と言えば、2000年頃には非常に環境が悪い国として報じられていました。しかし、特に習近平政権以降、中国当局は環境対策に力を入れています。そして、2026年8月3日には「党・政府指導幹部の生態環境破壊責任追及弁法(党政領導幹部生態環境損害責任追究弁法)」という中国共産党と国務院が合同で発表した法規が公布されました。
本弁法は、党の生態文明建設に対する総括的指導を堅持・強化し、美しい中国の建設を全面的に推進し、党・政府指導幹部の生態環境保護責任を強化し、業績評価の正しい見方を確立し、実践するものであり(第1条)、県級以上の地方党委員会および地方政府とその指導的メンバー、中央及び国家機関の関連部門の指導的メンバー、並びに上記部門の関連機関の指導的職員による生態環境破壊に対する責任について適用される(第2条第1項)とされています。
これまで習近平政権も「グリーンな中国(緑色中国)」という言葉を何度か挙げてきましたが、ついに環境破壊に対する党や政府職員の責任を追及する法規が制定されたことになります。ここ10年で中国の環境は劇的に改善しましたが、この新法でさらにどれくらい改善が進むのか注目されます。
●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。


