売上高「50億円以上」は144社

 東京商工リサーチ福岡支社が発表した2024年の九州・沖縄の建設業売上ランキングによると、売上高が50億円を超えた企業は144社で前年比4社減だったが、売上高合計は10.4%増の2兆4073億円となり、1998年以降で最高となった。2兆円を超えるのは3年連続。利益金の合計は同10.3%増の1007億円で、5年連続の増加となった。公共工事や民間の設備投資が堅調だったほか、建築費用の価格転嫁が進んだことが総売上高を押し上げた。
 売上高トップは九電工(福岡市)で39年連続。都市再開発や半導体工場、物流施設、データセンターなどの旺盛な設備投資需要を追い風に、売上高は前年比21.5%増と過去最高だった。2位は若築建設(北九州市)で、公共投資・民間設備投資ともに堅調で同13.4%増となり前回の3位からワンランクアップした。3位の松尾建設(佐賀市)は、大手半導体工場の建設工事などで同3.3%増と好調を維持。4位の西日本プラント工業(福岡市)は九電関連の定期修繕工事が増加に転じ、同6.0%増となった。5位の西部電気工業(同)は光回線の整備工事やメガソーラー建設工事が回復し、同3.9%増となった。
 増収率トップは石原工業(大分市)。TSMC(台湾積体電路製造)の熊本第1工場(熊本県菊陽町)の消防施設工事を受注し、売上高は前年比8.7倍の89億3500万円(売上順位79位)に急伸した。県別の社数は、福岡(54社)、熊本(18社)、沖縄(18社)、鹿児島(13社)、宮崎(12社)、長崎(11社)、佐賀(9社)、大分(9社)の順。