食品ロス削減でセブン‐イレブンと連携協定
2026年07月07日
九州産業大
九州産業大(福岡市)は7月2日、セブン‐イレブン・ジャパン(東京)と食品ロス削減などで連携協定を締結した。セブン‐イレブンは、同大生命科学部の中山素一教授を中心とする食品微生物データベース構築の取り組みに参画、かつ丼やおにぎりなどの総菜商品の「長鮮度化」に関する共同研究に取り組んできた。今後はこれをさらに進展させ、活用をさらに広げたい考え。
同大は「あらかじめ組み込まれたデータベースと照合することで菌の種類を特定する機械」(同大広報課)である「MALDI-TOF MS(マルディートフマス)」を保有、中山教授はこれを使った微生物同定研究で昨年、複数の企業などとともに「第7回日本オープンイノベーション大賞」の農林水産大臣賞を受賞した。食品大手や研究機関などと連携し、食品の安全性確保と食品ロス削減に向け、食品微生物データベースを構築するコンソーシアム活動を評価されたもの。食品業界ではこれまで、食品微生物データベースは企業ごとに管理されていたが、これをコンソーシアムとして管理・運用することで微生物データベースを標準化することができれば、地方の中小企業の微生物対策や開発力の強化につながる可能性もある。
今回は同大とセブン‐イレブンとの個別の連携協定で、セブン‐イレブンは中山氏の研究に関する情報発信や協力などに取り組んでいく。すでに「味しみロースかつ丼」を対象とする長鮮度化の取り組みで、マルディートフマスを使った菌株特定によって汚染源を解析、製造工程の変更やサニテーション方法の見直しによって、消費期限の1日延長に成功。これが廃棄ロス削減、配送回数の減少にもつながり、人件費や配送費の削減など「サプライチェーン全体で大きなメリットを享受できている」(セブン‐イレブン・ジャパン広報部)という。セブン‐イレブンは今後、こうした取り組みを全国的に広げていきたい考え。
7月2日には同大で連携協定締結式があり、同大の北島己佐吉学長は「大学の知と企業の実践力が結びつくことで、研究成果を社会価値へと転換するモデルを確立できるのではないかと考えている。両者の連携による取り組みが社会に新たな価値を創出する先進的なモデルとなることを期待している」などとコメントした。


