苅田の「EV電池工場」再延期
2025年11月10日
トヨタ自動車
トヨタ自動車が福岡県苅田町で計画している電気自動車(EV)向け電池工場について、服部誠太郎知事は11月7日、トヨタ側から建設計画の再延期を伝えられたことを明らかにした。トヨタは今年2月に工場用地を約60億円で取得。当初は4月に立地協定を結ぶ予定だったが、EV需要の減速を受け、今年秋ごろに延期するとしていた。新工場は2028年にも生産を開始する予定だった。
トヨタは、県が造成した苅田港新松山臨海工業団地第2期分譲地(約28ヘクタール)を取得。トヨタ子会社が工場を建設し、現行のEV電池に比べて航続距離が2倍ありながら低コストで急速充電できる次世代電池を生産する計画だった。工場の建設計画は維持するが、生産開始の時期や生産品目を変更する可能性もあるという。
EV向け電池工場を巡っては、日産自動車も北九州市若松区での建設計画を今年5月に撤回している。同社は1月に福岡県・同市と立地協定を締結していたが、業績不振で世界で生産体制の見直しを進めている。


