研究開発拠点「協創センター」完成

「リックス協創センター」

 機械商社で自社製品も製造するリックス(福岡市)は10月23日、新たな研究開発拠点となる「リックス協創センター」(福岡県粕屋町)の竣工式を開いた。11月から稼働する。同社として過去最大の約19億円を投じた。市場拡大が見込まれる電気自動車(EV)向け電池の製造工程などに関する研究開発に注力。大学やスタートアップ、国の機関などと共同で新技術や新製品の開発を目指す。
 施設は地上4階建てで、延べ床面積は約3800平方メートル。実験室やクリーンルームのほか、電池関連の試験に必要となる「ドライルーム」も備える。社員約30人が常駐し、共同研究者も入居する。同社は東京証券取引所プライム市場と福岡証券取引所に上場。福岡県内の自社工場でロータリージョイント(回転継手)や洗浄装置などを製造し、2024年3月期の売上高は約497億円。県内ではトヨタ自動車と日産自動車がEV用電池工場を建設する計画で、新製品の開発で売上高に占めるEV向けの割合を伸ばしたい考え。