「蓄電池サービス企業」に出資

九州電力本社(福岡市)

 九州電力(福岡市)は12月4日、伊藤忠商事の子会社で、人工知能(AI)を活用した家庭用蓄電池サービスを手掛けるグリッドシェアジャパン(GSJ、東京)に出資したと発表した。電力需給のバランスを調整する「デマンドレスポンス(DR)」事業で連携する。GSJの第三者割当増資を、九電のほか中部電力ミライズ(名古屋市)、東急不動産(東京)など5社が引き受けた。出資額や比率は明らかにしていない。
 太陽光発電の普及に伴い余剰電力の活用が課題になる中、蓄電池の放充電を調節することで管内の電力需給の最適化に取り組む。GSJは、AIで家庭用蓄電池などを最適に遠隔制御するサービスを提供。全国で家庭用蓄電池4万台以上を管理している。九電とGSJは2022年冬期にDR事業で協業。蓄電池を設置している家庭の協力を得て電力需給のバランスを図る実証実験を実施していた。