核融合分野国際科学計画

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第324回)

 『人民日報』2025年11月25日付1面に「中国、核融合分野の国際科学計画を開始(我国啓動衆変領域国際科学計画)」という記事が掲載されました。これによれば、11月24日に、安徽(あんき)省合肥(こうひ)市の未来大科学城にあるコンパクト核融合実験装置(BEST)のメインホールで、中国科学院の「燃焼プラズマ」国際科学計画が正式に始動し、国際核融合界に向けて初めて研究計画を発表したとのことです。この研究計画によると、2027年末にコンパクト核融合実験装置が完成した後、重水素・トリチウム燃焼プラズマ実験研究を実施し、核融合発電の実証を世界で初めて行う見込みとのことです。
 今後、核融合分野でも中国が一歩進んでいきそうです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。