習近平氏「揺るぎない高水準の対外開放」宣言

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第303回)

 『人民日報』2025年9月11日付1面に「習近平、2025年中国国際サービス貿易取引会に祝賀メッセージを送る(習近平向2025年中国国際服務貿易交易会致賀信)」という記事が掲載されました。9月10日に「デジタル・インテリジェンスが先導し、サービス貿易を刷新する(数智領航,服貿煥新)」をテーマとして北京市で開催された2025年中国国際サービス取引会について触れられています。
 中国の商務部と北京市人民政府の共同で開催された同会に、習近平・国家主席が祝賀メッセージを送ったとのことです。その内容は「中国は揺るぎなく高水準の対外開放を拡大し、国際的な高水準の経済貿易ルールに積極的に対応し、自由貿易試験区や国家サービス貿易革新発展モデル区などのプラットフォームで先行的な試行を加速し、サービス市場の開放を秩序立てて推進し、サービス貿易の高品質な発展を促進していき、中国は各方面と手を携え、グローバルなサービス貿易の開放・革新協力を推進し、開放型世界経済を構築し、人類運命共同体の構築に絶えず新たな原動力を注入していく用意がある」というものだったそうです。
 中国はさらに自由貿易区などを設置し、国際経済にインパクトを与えるそうです。少なくとも、日本の貿易業界などにも大きな機会を与えることになりそうです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。