「王妙麗氏を手本にせよ」との通達。王妙麗氏とは?

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第354回)

 『人民日報』2026年3月24日付4面に「中央政法委員会が王妙麗同志の先駆的業績の学習を呼びかけ(中央政法委印発通知要求学習宣伝王妙麗同志先進事跡)」という記事が掲載されました。これによれば、中国共産党政法委員会(中国共産党内で、司法事務を司る部門)は、すべての司法機関に王妙麗同志の先駆的業績と精神を真摯に研究し、普及するよう通知を出したとのことです。
 王妙麗氏は、現在、河南省第二強制隔離薬物更生センター教育課の第一級警察巡査部長を務めています。河南省優秀共産党員、全国一級司法行政模範英雄などの称号を取得しており「党と人民のためにたゆまぬ努力を続け、勇気と無私をもって社会正義を擁護し、新時代の政治・法曹界の模範となる高潔な人格を示してきた人物」とされています。
 このことからも、中国では司法機関にこのような態度が求められていると言えますし、現職の個人を模範とせよと述べたことから、今後王妙麗氏が中国でもあらゆるところで取り上げられるようになる可能性が高いと考えられます。
 特に『人民日報』誌は「王妙麗同志の党へのゆるぎない忠誠心」も高く評価しているようで、この点も注目が集まります。筆者を含め、中国では現在王妙麗氏が過去にどのようなことを行ったのか、どのような発言をしてきたのかが注目されます。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。