最高人民法院活動報告の座談会開催
2026年01月16日
【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第337回)
2026年1月13日に最高人民法院は、司法裁判業務と密接にかかわる中央機関や企業の責任者を招き座談会を開催して「最高人民法院活動報告(意見募集稿)」と司法裁判業務に関する意見・提案を募りました。
『人民法院報』2026年1月14日付1面掲載の「党中央の強力な指導のもとで法治建設を協力して推進(在党中央堅強領導下合力推進法治建設)」によれば、この座談会では以下のような意見が出たそうです。「報告書は通底に習近平新時代中国特色社会主義思想が貫かれ、人民への思いやりと人民の立場が体現されている」「報告書の構成は厳密で重点が明確、内容が包括的であり、人民法院の1年間の成果を客観的に示している」「人民法院が積極的に各方面の意見・提案を聞く姿勢は、全過程人民民主を貫徹する政治的自覚を十分に示している」「近年、人民法院は我々の業務に多大な支援をいただき、心から感謝している」「我々は『3+N』作業メカニズムを基盤に、裁判所との連携・交流を強化し、業務の相乗効果を形成している」「昨年、我々は最高裁関連部門と緊密に連携し、労働者権益保護をめぐり一連の実務的措置を打ち出した」
ここで驚くべきことは、意見募集のための座談会なのに、批判的意見が全く出てこないことです。つまり、中国では裁判所と企業が実は共同して(表現を悪くすれば「癒着」?)司法が進んでいたということです。
●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。


