「飛鳥Ⅲ」にLNG海上供給
2025年07月15日
LNGバンカリング船「キーズアザレア」

福岡市の博多港で7月14日、寄港したクルーズ船「飛鳥Ⅲ」に対し、液化天然ガス(LNG)の補給専用船によるLNGの海上供給が行われた。供給したのは西日本初のLNGバンカリング船「キーズアザレア」で、九州電力(福岡市)や西部ガス(同市)などが出資する合弁会社が運航している。クルーズ船での海上供給は国内初という。
飛鳥Ⅲは日本郵船が新造した豪華客船で、国内クルーズ船としては重油に加えて初めてLNGを燃料とする。20日の初就航を控え、テスト航海のため博多港に立ち寄った。キーズアザレアは九電と西部ガスのほか、日本郵船、伊藤忠エネクスの4社が設立した「KEYSバンカリング・ウエスト・ジャパン」(北九州市)が運航。供給したLNGは九電子会社の基地(北九州市)から運搬した。海運業界の脱炭素化の流れが進む中、二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないLNG船は世界的に増えており、今後の需要取り込みにつなげる。