「米国向け輸出額」17%減
2025年05月22日
九州経済圏4月の貿易統計
門司税関が5月21日に発表した九州経済圏(九州、山口、沖縄)の4月の貿易統計(速報値)によると、米国向けの輸出額は前年同月比17.1%減の1271億円で、4カ月ぶりに前年を下回った。主力の自動車が28.3%減の715億円と5カ月ぶりにマイナスに転じたほか、半導体などの電子部品は84.9%減の3億円と3カ月連続で減少した。トランプ米政権による相互関税や自動車への追加関税が影響した可能性がある。
門司税関は米関税政策の影響について「単月の動きだけでは断定はできない。今後の対米輸出額の推移を注視していく必要がある」としている。自動車全体の輸出額は、同18.9%減の2514億円だった。米国以外では、韓国向けが32.0%増の113億円と大幅に増えたが、中国が14.9%減の640億円、欧州連合(EU)が16.9%減の157億円、中東が17.9%減の151億円といずれも前年を下回った。
全体の輸出総額は同1.3%減の1兆256億円と5カ月ぶりに減少。輸入総額は同6.5%減の8442億円で3カ月連続のマイナスとなった。輸入から輸出を差し引いた貿易収支は1813億円の黒字で、3カ月連続の輸出超過だった。
