軍艦島に55年ぶり「建物新設」

端島(通称・軍艦島)

 長崎市と清水建設(東京)は、端島(通称・軍艦島)に研究拠点や避難所として活用する建物を設置する。両者が10月15日、端島の保存・整備などに向けた連携協定を結んだ。11月に着工し、2026年3月の運用開始を見込む。端島は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つで、建物が新設されるのは55年ぶりとなる。
 施設は木造平屋で広さは約50平方メートル。島内を調査する市職員や同社の社員、研究者らが利用するほか、上陸ツアーで訪れる観光客の避難所としても活用する。清水建設は1907年以降、端島で炭鉱労働者の共同住宅や小中学校、病院などの建設・改修に携わり、閉山後も調査などを行ってきた。新施設は70年に建てられた「71号棟」に次ぐ「72号棟」として、島の北側に整備する計画。