「八幡地区」など電炉に転換

 日本製鉄(東京)は5月30日、九州製鉄所八幡地区(北九州市)など国内3製鉄所で、電気を使って鉄を溶かす電炉の導入を進めると発表した。高炉から電炉の転換は二酸化炭素(CO2)削減に向けた取り組みで、投資額は計8687億円。このうち最大2514億円を国が補助する。
 九州製鉄所八幡地区は、官営八幡製鉄所として1901年に操業開始。過去には最大10基以上の高炉があったが、現在は「戸畑第4高炉」だけが残っている。3カ所で最大となる6302億円を投じて電炉1基を新設し、2029年度下期に生産を開始する。生産能力は年約200万トン。戸畑第4高炉は30年度上期に休止する予定。八幡地区の従業員は約3700人。電炉転換で影響を受ける社員は配置転換などで対応するという。