米国のイスラエル軍事行動に外交部長は
2026年03月04日
【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第349回)
『人民日報』2026年3月3日付6面に「王毅・外交部長、オマーンのバドル外交大臣と電話会談(王毅同阿曼外交大臣巴德尔通電話)」「王毅・外交部長、イランのアラグチ外交部長と電話会談(王毅同伊朗外長阿拉格斉通電話)」「王毅・外交部長、バロー・フランス外交大臣と電話歓談(王毅同法国外長巴羅通電話)」という記事が掲載されました。
これらは米国とイスラエルによりイランに対する軍事行動への対応を相談したものです。王毅・外交部長は、中国の原則的な立場を改めて表明し、「国際社会は国際法に違反するいかなる行為にも抵抗し、二重の基準を持つことを避けるべきである」と強調したとのことです。
中国が公式に国際法順守を掲げることにはいささか驚きがあります。そして、二重の基準にしても「人権問題」に関しては、国際的には「中国は人権を尊重している」と言い、国内に対しては「人権より国家の安定が重要である」というダブルスタンダード(二重の基準)な立場をこれまでとってきたのは中国でした。
今回の王毅・外交部長の発言が元となり、中国の人権活動家などがどのような意見を持つか、あるいは表明するか注視しておきたいものです。
●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。


