「上半期倒産」16年ぶり高水準
2025年10月09日
九州・沖縄の企業倒産件数
東京商工リサーチ福岡支社が10月7日に発表した2025年度上半期(4〜9月)の九州・沖縄の企業倒産件数(負債1000万円以上)は、前年同期比1.7%増の472件だった。4年連続で前年度を上回り、リーマン・ショックの影響を受けた09年(563件)以来、16年ぶりの高水準となった。物価高を背景に消費者の節約志向が強まる中、価格転嫁の追いついていないサービス業や小売業などで倒産が増えた。
負債総額は1.5%増の674億3900万円で、2年連続で前年を上回った。業種別では、サービス業が165件で最多。このうち飲食が40件、美容やエステなどを含む生活関連サービス・娯楽が38件。小売業や卸売業、製造業なども増加した。「人手不足」が要因の倒産は前年同期比18件増の62件だった。
負債額が最大だったのは、ゴルフ場などを運営する熊本観光開発(熊本県宇城市)で56億4400万円。次いで、廃棄物処理業の北九州アッシュリサイクルシステムズ(北九州市)の30億2100万円、観光ホテル運営の「まきのとコーポレーション」(大分県九重町)の29億円など。
