東証上場「終値」は1950円

オリオンビール本社(沖縄県豊見城市)

 オリオンビール(沖縄県豊見城市)は9月25日、東証プライム市場に上場した。沖縄県に本社を置く企業で7社目、製造業としては初の上場となる。買い注文が殺到し、午後に公開価格(850円)の2倍以上の1863円で初値がついた。その後も値上がりし、終値1950円で初日の取引を終えた。終値を基にした時価総額は795億円。
 同社は1957年設立。主力のビール事業のほか、ホテルなどの運営事業を手掛けている。2019年に野村ホールディングス(HD)と米投資ファンドのカーライル・グループが約570億円で買収し、収益力の強化に取り組んだ。コロナ禍で業績が落ち込んだが、沖縄県の観光客増加などで業績が回復。25年3月期連結決算の売上高は約288億円、最終利益は約73億円だった。
 オリオンビールにはアサヒビールや近鉄グループホールディングス(HD)なども出資している。上場に伴い野村HDとカーライル・グループは全保有株を手放し、10.11%の株を継続保有するアサヒビールが筆頭株主となった。