「港珠澳大橋」開通7周年

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第315回)

 『人民日報』2025年10月23日付1面に「港珠澳大橋の旅客数が9300万人を突破(港珠澳大橋客流量超9300万人次)」という記事が掲載されました。これによれば、2018年10月23日の港珠澳大橋(香港、マカオ、珠海にかかる海上橋)の正式開通以来、今年10月22日午前8時時点で、この橋を利用した香港、マカオ、珠海3地域間の旅客数は累計9334万人を超えたとのことです。車両通行台数は累計1942万台を超えたとしています。さらに、今年だけを見ても、この地点を利用した旅客数は3000万人を突破し、車両数は600万台を超える見込みとのことです。
 特に、これまで香港からマカオまでは高速フェリーで1時間かかっていたところ、この橋を利用すれば高速バスで40分程度で行けるようになりました。交通手段が変わるだけで経済効果が大きく変わるというのは当たり前のことですが、中国では「港珠澳大橋」が代表例となりそうです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。