福岡県嘉麻市に「系統用蓄電池」

 西日本フィナンシャルグループ(FG)傘下の九州リースサービス(福岡市)は5月8日、再生可能エネルギー事業の新会社を設立し、送電線とつなぐ系統用蓄電池事業に参入すると発表した。子会社のケイ・エル・アイ(KLI、同市)が「KLI新エネルギー」を設立。九州電力子会社で再エネ事業を手掛ける九電みらいエナジー(同市)も一部出資するが、出資比率は非公表。
 第1弾として、福岡県嘉麻市のKLI所有地に「KLI嘉麻発電所」を設置する。出力は1999キロワット。最大容量は8226キロワット時で、一般家庭約800世帯分の1日の電力使用量を蓄えられる。2026年3月に運転開始予定。九電みらいエナジーに運用を委託し、卸電力と需給調整、容量の3市場を通じて売電する。投資額は非公表。九州では太陽光など再エネ導入が進み、電力を消費できずに発電を止める出力抑制が発生。新会社は余った電力を買い取って蓄電池に蓄え、不足時に売電する。九州リースサービスは、同社の不動産事業の顧客に対し、蓄電池設置による土地活用などを提案していく。

九州リースサービス本社が入居する「サンライフセンタービル」(福岡市博多区)