「ナフサなど在庫」3割が積み増し

 東京商工リサーチは6月29日、九州・沖縄地区の「ナフサなどの供給」に関する企業のアンケート調査をまとめた。ナフサやシンナーなど石油化学製品の原料について「調達量・価格のいずれか、または両方に支障がある」と回答した企業は85.1%に達し、原料不足の影響が幅広い産業に広がっている。在庫を「積み増した」企業は29.1%で、事業継続に向けた防衛的な動きもみられた。
 「調達量に支障がある」を業種別でみると、塗装工場業などの「職別工事業」(91.1%)が最多。「価格に支障がある」のトップは「飲食料品卸売業」(95.0%)で、「建築材料等卸売業」(94.2%)と続いた。一方で「調達量・価格ともに問題はない」は14.8%にとどまった。
 在庫を「積み増した」企業のうち、最多は「前年比1〜20%程度」で21.4%。「同21〜40%程度」(6.6%)、「同41〜60%程度」(0.5%)、「同60%以上」(0.5%)の順。規模別では、在庫を積み増した「大企業」は35.0%で、「中小企業」は28.9%。産業別では「農・林・漁・鉱業」の66.6%が最多で、「製造業」が33.7%、「卸売業」が33.6%と続いた。
 ナフサ不足により、ごみ袋の欠品や食品業界では包装フィルムをカラーから白黒に変更するなど、消費者にも影響が出始めている。国は「流通の目詰まり」が原因と説明するが、足元では企業の在庫積み増しが起きている。ホルムズ海峡が解放されたとしても、国内に流通するにはタイムラグがある。多くの製品で値上げを誘発することが懸念されており、一日も早く供給不安を解消するスケジュールを打ち出すことが求められている。