統治の責任はどうなる?
2026年09月02日
【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第398回)
2026年9月1日発行の『求是』(17期)という雑誌に、習近平・国家主席の「党治と国家統治の政治的責任を堅持する(堅持落実管党治党政治責任)」という論文が掲載されました。この論文では、以下の点が強調されています。
「党が党を管理してこそ党をしっかり管理でき、厳格に党を統治してこそ党をしっかり統治できる。責任を明確にせず、責任を実行に移さず、責任を追及しなければ、厳格な党内統治は実現できない。厳格に党を統治するためには、党の管理と統治に対する意識を強め、その責任を着実に果たさなければならない。各級の党組織およびすべての党員と幹部は、党の管理と統治に対する責任感と使命感を確実に高め、党の管理と統治に関する政治的責任を果たすことを最も根本的な政治的責務として真に受け止め、責任を知り、責任を担い、責任を果たし、党全体が力を合わせてこれに取り組む良好な局面をさらに強固に発展させなければならない」
要するに統治を行う際の中国共産党の責任について言及しており、市民からすれば統治に失敗した際の責任も中国共産党が取る、と言っているに等しく、喜ばしいことではあります。しかし、現実に中国共産党の地方幹部などは、責任を取らされるという意味では非常に頭の痛い論文と言えるでしょう。
まだ論文が発表されたというだけですが、中国ではこのような論文すら加味した上で統治が行われていると考えられる部分があります。中国共産党による統治はどのようになるのか注視したいところです。
●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。


