米企業から「LNG」長期購入へ

 九州電力(福岡市)は5月29日、米国のエネルギー企業エナジー・トランスファーから液化天然ガス(LNG)を購入する長期契約を結ぶと発表した。期間は20年間で、最大で年間100万トンを確保する。金額は非公表。九電が米国からLNGを調達するのは初めて。調達先の分散でリスク回避を図る。
 エナジー社が、米ルイジアナ州で2030年度の商業運転開始を目指すレイクチャールズLNGプロジェクトから調達する。LNGは二酸化炭素(CO2)の排出量が比較的少なく、主に火力発電の燃料として使用する。今回の契約では、九電側でLNGの受け入れ時期を調整したり、電力需要が少ない場合は他社に販売するなど柔軟に活用できる。九電は現在、オーストラリアとインドネシア、ロシア極東の「サハリン2」からLNGを調達しており、多くが30年度前後に契約期限を迎える。