「海南自由貿易港」構想

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第320回)

 『人民日報』2025年11月11日付1面に「改革の波が湧き立つところ、開放の海は広く天は高い(改革潮涌処 開放海天闊)」という記事が掲載されました。これによれば、習近平・総書記は、今後5年間の発展のために海南省と広東省を視察し、特に中国最南端の島「海南島」全島に設置することが決まっている「海南自由貿易港」について述べたそうです。その主な内容は「中国の高水準の対外開放を拡大することになり、開放型世界経済の構築を推進する象徴的な措置であり、重大かつ深遠な国際的・国内的影響をもたらすに違いない」というものでした。
 習近平・総書記は海南の対外開放拡大に相当な期待をしているようで、今後、海南がどのような経済発展をするのか、また、経済発展しないのか注視していきたいと思います。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。