対米「自動車輸出」1万台割れ
2025年07月18日
九州経済圏6月の「貿易統計」

門司税関が7月17日に発表した九州経済圏(九州、山口、沖縄)の6月の貿易統計(速報値)によると、米国向けの自動車輸出額は前年同月比77.0%減の292億円だった。3カ月連続のマイナスで、下げ幅は前月(66.0%)から拡大した。輸出台数も65.3%減の約8000台に落ち込んだ。
米国向け自動車の輸出額が300億円、台数が1万台を割り込むのは、半導体不足による工場停止の影響を受けた2022年5月以来、3年1カ月ぶり。港別の自動車輸出額は、5月に米国向け車種の減産を始めた日産自動車九州が立地する苅田港(福岡県苅田町)が14.1%減、マツダの防府工場がある防府港(山口県防府市)が42.8%減だが、いずれも米国向けに限ると大きく落ち込んでいる。
米国向けでは、鉄鋼も53.3%減となるなど幅広い品目で輸出の不振が目立つ。全品目の合計輸出額は50.4%減だった。
6月の輸出総額は前年同月比7.2%減の9797億円と3カ月連続で減少した。輸入総額は6.1%減の8128億円で5カ月連続のマイナスとなった。貿易収支は1668億円の黒字で、5カ月連続の輸出超過だった。