人民は自信にあふれている?

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第352回)

 3月5日から11日まで、中国では全国人民代表大会(日本でいう「通常国会」)が開催されていました。これに関して『人民日報』2026年3月12日付10面に「開かれた中国、自信にあふれる人民(開放的中国 自信的人民)」という社説が掲載されました。社説では「全国人民代表大会と中国人民政治協商会議が世界に明確かつ確固たるメッセージを送り、中国の対外開放はさらに大きく開かれ、中国人民の自信と力はますます強まるであろう」と述べられています。
 しかし、例えば、日本でも国会が開催されて、これからの国家運営の方針などが発表されることがありますが、これで市民に自信があふれることがあるでしょうか。残念ながら、この社説はかなり内容がオーバーな気がします。『人民日報』は中国共産党の機関紙であり、中国共産党が主張したい内容が掲載されます。しかし、中国共産党が主張したい内容が論理的に飛躍し、無理やり中国の市民の意識を高揚させようとしているものであるということは注目できます。中国の実態は張り子の虎なのかもしれません。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。