習主席が洪水対策の徹底を強く要望

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第290回)

『人民日報』2025年7月29日付1面に「政治的責任を徹底的に履行し、洪水対策のあらゆる措置を詳細に実施し、人民の生命と財産を全力で保護する(全面圧実政治責任 落実落細各項防訊措施 全力保障人民生命財産安全)」という記事が掲載されました。これによれば習近平・国家主席・中央軍事委員会主席は、最近、華東、華北、東北地方などで継続的な豪雨が発生し、洪水や地質災害が引き起こされ、北京、河北、吉林、山東など各地で重大な人的被害と財産損失が発生していると指摘したとのことです。そして、さらに、洪水対策と災害救援の各項目の作業を徹底的に実施し、行方不明者や孤立した人々の捜索救助を全力で進め、脅威にさらされている住民を迅速に避難させ、人的被害を最大限に軽減する必要があると述べたということです。
 日本も例年以上に暑い夏となっていますが、中国では洪水などが多発しており、危険は多いようですが、それ以上の危険があるようです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。