延岡市に4棟目「紡糸工場」

新工場で製造予定のウイルス除去フィルター「プラノバ」

 旭化成(東京)は7月29日、宮崎県延岡市に新たな紡糸工場を増設すると発表した。同市内で4棟目で、医薬品の製造工程で使うウイルス除去フィルター「プラノバ」を生産する。子会社の旭化成ライフサイエンスの工場敷地内で2026年7月に着工し、30年1月の操業開始を目指す。経済産業省のバイオ医薬品製造拠点等整備事業の補助金の交付を受ける。投資額は非公表。
 工場増設により、遺伝子組み換えや細胞培養といったバイオ医薬品の需要拡大に対応する。バイオ医薬品市場は年平均8.2%で成長し、32年までに5000億米ドルを超えると予測されている。旭化成グループは24年5月に延岡市でフィルターの組立工場が完成したが、今後のさらなる需要増に備え紡糸工程の生産能力増強が必要と判断した。