「ワンヘルス債」50億円発行

「ワンヘルスセンター」完成イメージ

 福岡県は、使途をワンヘルス関連に限定したサステナビリティボンド(愛称・福岡県ワンヘルスボンド)を5月30日に発行する。発行額は50億円。ワンヘルスとは、人や動物の健康と環境の健全性を一つの健康ととらえ、一体的に守っていくという考え方。県は推進に向けた基本条例や行動計画を策定するなど取り組みに注力している。ワンヘルスに特化したサステナビリティボンドの発行は全国で初めて。
 満期は5年で、利率は1.171%。一般の地方債より利率が0.02ポイント低く、5年間で利子を500万円削減できるという。発行額のうち34億円を2027年度にみやま市で開業を目指すワンヘルスセンターの整備に充てる。県は同市から旧保健医療経営大学の跡地(約10万平方メートル)を取得。同センターは「保健環境研究所」のほか、家畜や野生動物、ペットの保健衛生を担う「動物保健衛生所」の2つの研究機関で構成する。ほかに、豊前海での漁礁の設置や林道整備、保健所、ワンヘルス教育を実践する県立高校の整備などに充てる予定。