「海外富裕層」体験型の観光事業
2025年10月10日
山口フィナンシャルグループ

山口フィナンシャルグループ(FG、山口県下関市)は10月9日、富裕層に特化した観光事業を手掛けるエクスペリサス(東京)やドリームインキュベータ(同)と連携し、インバウンド(訪日外国人)富裕層の観光誘客事業を始めると発表した。山口FGの傘下銀行が拠点を置く山口、福岡、広島の3県で特別感のある体験型ツアーを用意し、観光消費額の拡大を目指す。
観光プランとして山口県内4地域と北九州市のコースを設定。下関を巡るツアーは「日本の究極の美食『フグ』を最高の状態で楽しむ」、長門は「萩焼の陶工に出会い神髄に触れる」、山口は「西の京・山口に息づく武将が築き上げた風雅な美の系譜」、岩国は「日本酒の革新的酒造『獺祭(だっさい)』と侍の武具展示の聖地を巡る」、北九州は「まちに息づく人情と文化を巡る」とした。
山口FGは2024年3月にドリームインキュベータと資本業務提携を締結し、新規事業の創出に取り組んできた。エクスペリサスは、国内の自然や文化資源を活用した旅行体験プログラムなどを国内外の旅行会社に販売している。JR九州(福岡市)も今月7日、同社と資本・業務提携したことを発表した。海外富裕層の旅行先は大都市圏が多く、地方でのツアーを通じて地域経済の活性化につなげる。