半導体製造装置「新開発棟」完成
2025年10月20日
東京エレクトロン九州

半導体製造装置で国内最大手の東京エレクトロンの生産子会社、東京エレクトロン九州(熊本県合志町)は10月15日、同社敷地内で新たな開発棟の竣工式を開いた。九州での新棟は20年ぶり。生成人工知能(AI)や自動運転の普及を見据え、次世代技術の開発・研究体制を強化する。来春の稼働を予定している。
施設は4階建てで、延べ床面積は約2万7000平方メートル。製造装置を複数台設置できる大型のクリーンルームを備え、開発能力を4倍に高める。回路線幅が1ナノメートル(ナノは10億分の1)以下の次世代半導体への対応も進める方針。当初は昨年秋の完成を見込んでいたが、設計仕様の見直しなどで完成が遅れた。資材価格の高騰もあり、建設費は当初計画の約1.5倍となる約470億円に膨らんだ。