空港アクセス鉄道「輸送力強化」で合意
2025年11月04日
JR九州と熊本県
JR九州(福岡市)と熊本県は10月31日、豊肥線・肥後大津駅から分岐して熊本空港までつなぐ「空港アクセス鉄道」(約6.8キロ)について輸送力強化などで合意したと発表した。運行形態は「上下分離方式」とし、快速列車の導入や駅の改修などが盛り込まれた。
空港アクセス鉄道は、線路や駅などの鉄道設備は県が設置する第三セクターが所有・管理し、列車の運行はJR九州が担う。豊肥線の複線化は難しいとし、原水、武蔵塚、東海学園前の3駅で上下線の行き違いや同時進行できるよう別に線路を新設し、快速列車を導入する。沿線の活性化や豊肥線の将来の輸送力強化に取り組むことでも合意した。
空港アクセス鉄道は2034年度の開業を目指す。総事業費は約610億円で、当初見込みの1.5倍に膨らむ。JR九州が最大3分の1を負担し、国に財政支援を要望していく。熊本駅から熊本空港までの所要時間は48分(快速39分)となる見通し。豊肥線の輸送力強化の事業費は約60億円を見込む。


