ファンドから「2ホテル」買い戻し
2025年11月18日
かりゆし
沖縄のホテル大手、かりゆし(沖縄県恩納村)は11月14日、2021年に売却した2つのホテルを買い戻したと発表した。ホテルはコロナ禍で収益が悪化し、ファンド運営の琉球キャピタル(那覇市)が特別目的会社(SPC)「結志(ゆし)」を通じて購入。かりゆしが賃借して営業を続けてきた。県内資本を守るために設立された地域支援のスキームが、県外への資産流出を防いだ成功例となった。
買い戻したのは、「沖縄かりゆしリゾートEXES那覇」(那覇市)と「LCH.Izumizaki 県庁前」(同市)の土地と建物。買い戻し額は非公表。結志は取得費用を含めて45億円の事業費を投じたが、その金額を上回り、投資家への還元もできたという。2ホテルは、かりゆしが9割超を出資して10月に設立した別のSPC「CORE(コア)」が保有する。
琉球キャピタルは、琉球銀行の主導で県内企業が出資して20年に設立。琉球ファンド1号(64億円)、2号ファンド(57億円)を組成し、出資者や投資先を県内企業に限定して、これまで7件に出資してきた。ファンドからの買い戻しは今回が初めて。


