九大にQPS研究所の株式寄付へ

八坂哲雄・九大名誉教授、QPS研究所ファウンダー(左)、石橋達朗・九大総長(右)

 九大は8月7日、小型人工衛星の開発・運用を手掛けるQPS研究所(福岡市)の創業者で同大名誉教授の八坂哲雄氏と、同社株式200万株の寄付に関する死因贈与契約を締結したと発表した。八坂氏の死後、同氏が持つ全ての普通株式を譲渡する。同社の発行済み株式の4%に当たり、7日の終値で換算すると時価で約40億円に相当する。
 八坂氏は1994年に九大工学部に着任。小型衛星などの研究を推進し、九大退職後の2005年、同大名誉教授の櫻井晃氏、元ロケット開発者の船越国弘氏とQPS研究所を創業した。08年に国際宇宙航行連盟(IAF)の副会長に選出。海外の先端企業と通信衛星の共同研究を主導し、ESA(欧州宇宙機関)のサービス衛星プロジェクトに参画するなど、国際的に活躍してきた。九大は株式の配当金を教育・研究活動などに活用する方針。