大分県内で積極的な投資目立つTKP

旧JTB大分ビル跡地に10月20日開業する「TKP fabbit 大分駅前」


全国で貸会議室事業を手掛けるティーケーピー(TKP、東京)は10月20日、大分駅前に貸会議室とシェアオフィスが融合した新拠点「TKP fabbit 大分駅前」を開業する。同施設は、2024年4月に取得した「TKP 大分ビル(旧JTB大分ビル)」をリニューアルしたもの。さらに、今年12月には隣接地に「アパホテル大分駅前」を開業予定だ。かつて時間貸し駐車場として利用されていた大分交通(大分市)所有の土地を、同社と長期の土地貸借契約を結んで開発に着手。ホテルは地上12階建て、延床面積4706平方メートル、客室数255室の規模で、1階には会議や懇親会、朝食会場として利用できるバンケットも備える。
 TKPの河野貴輝社長は大分市出身で、サッカーJ2「大分トリニータ」の運営会社・大分フットボールクラブの筆頭株主として社外取締役を務めるなど、スポーツ分野をはじめ地元との関わりが深い。6月には大分市中心部の複合商業ビル「ソレイユ」を取得し、県内で初となる会議室レンタル事業に参入。また、別府市が実施した「パークPFI(公募設置管理制度)」で上人ヶ浜公園の再整備事業者に選定され、7月には約18億円を投じてレストランや宿泊コテージを備えた複合施設「SHONIN PARK」を開業した。
 さらに、築60年を超え老朽化が進む大分市営陸上競技場「ジェイリーススタジアム」の改修にも意欲を示すなど、攻勢を強めている。TKPのスピード感と積極的な投資姿勢は、人口減少に悩む大分県にとって新たな活力源として注目を集めている。