新エネ貯蔵設備の総設置容量は世界の過半数

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第357回)

 『人民日報』2026年4月1日付7面の「中国の新型エネルギー貯蔵設備の総設置容量が世界で初めて過半数を占める(我国新型儲能総装机全球占比首次過半)」という記事によれば、2025年末時点で、中国の新型エネルギー貯蔵の総設備容量は100ギガワットを超え、国内の電力貯蔵総規模の3分の2以上を占め、「第13次五カ年計画」終了時と比較して40倍以上増加したとのことです。
さらに、技術構成においては、リチウムイオン電池が依然として主導的な地位にあり、設置容量の96%以上を占めているとのことです。加えて、複数の100メガワット級長時間蓄電プロジェクトが相次いで稼働を開始したことに伴い技術構成は徐々に多様化の傾向にあり、全固体電池や水素蓄電など一連の最先端の新型蓄電技術が急速に発展していることから、将来の新型電力システムにおける多時間スケールかつ高安全性を備えたエネルギー貯蔵の需要を支えているとのことです。
 日本でも備蓄の石油を放出するなど、各国のエネルギー備蓄力が話題になっています。このタイミングでこのような記事が書かれること自体が、中国のエネルギー備蓄力のピーアールなのでしょう。特に、エネルギー問題が長引けばエネルギー資源の輸入なども問題となるため、中国からのエネルギー資源の輸入なども議論となり、日本は頼み込む側になる可能性もあるなかでのピーアールと言えます。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。