本格焼酎「出荷量」12年連続減

 鹿児島県酒造組合(109社)がまとめた2024酒造年度(24年7月〜25年6月)の県産本格焼酎の出荷量は前年度比4.9%減の8万2095キロリットルで、12年連続で前年実績を下回った。少子高齢化や健康志向の高まり、消費者の好みの多様化による需要の落ち込みが要因とみている。
 生産量は同8.4%減の10万9298キロリットルと4年ぶりに減少。焼酎を製造するのに必要なこうじ用米の価格が高騰し、生産量を抑えたメーカーがあったという。
 出荷量の減少が続く一方で、海外輸出は7.8%増の462キロリットルと好調だった。最大の輸出国である中国は31.3%増の149キロリットルで、上海などの都市部で若い世代からの人気が高まっているという。炭酸割りやフルーティーな香りのフレーバー焼酎の浸透、本格焼酎が「伝統的酒造り」としてユネスコ無形文化遺産に登録されたことを受け、組合は今後も国内外の市場拡大に取り組むとしている。