15年ぶり、松本氏に社長交代
2025年04月11日
井筒屋

百貨店の井筒屋(北九州市)は4月10日、影山英雄社長(72)が代表権のない会長に就き、松本圭・取締役常務執行役員(57)が社長に昇格する人事を発表した。同社の社長交代は15年ぶり。5月22日に開催予定の株主総会後の取締役会で正式決定する。
影山氏は、業績が低迷し経営再建計画を策定した2010年に社長に就任。宇部店(山口県宇部市)、JR小倉駅前の「コレット」(北九州市)、「黒崎店」(同市)の3店の閉店を断行し、本店と山口井筒屋(山口市)の2店に経営資源を集中してきた。同時に発表した25年2月期連結決算は、売上高が前期比1.6%減の221億円と3期連続の減収だったが、最終利益は同3.4%増の9億9000万円と6期連続の黒字を確保した。
松本氏は、新中期経営計画(25〜27年度)の策定に深く関わった。新中計では、最終年度の28年2月期の売上高は25年2月期比で3%増の227億円、営業利益は同10%増の11億円を目指す。個人投資家が筆頭株主になっており、投資家向け広報(IR)の対応も課題となる。
松本 圭氏(まつもと・けい)広島大経卒、1991年井筒屋入社。山口井筒屋社長、執行役員本店長などを経て、23年3月から取締役常務執行役員。大分県出身。