豊肥線「輸送力強化」へ協議会
2025年07月04日
熊本県と沿線3市町

熊本県は7月2日、JR豊肥線の輸送力強化に向けて沿線自治体と連携する協議会を18日に設立すると発表した。豊肥線は熊本駅と大分駅を結ぶ単線。TSMC(台湾積体電路製造)など半導体産業の集積に伴い、朝夕の通勤・通学時間帯を中心に混在が常態化しており、今年度内にも意見をまとめてJR九州に提案する方針。
協議会は県と熊本市、TSMCが立地する菊陽町、大津町で構成。豊肥線の熊本—肥後大津間の通勤時間帯の混雑率は135%と東京圏の平均混雑率を上回り、輸送力強化が課題となっている。協議会では、増結・増便のほか、各駅での同時進入や行き違いを可能にする施設改修のほか、将来の複線化なども含めて議論する。豊肥線では、肥後大津駅から分岐、延伸して熊本空港までを結ぶアクセス鉄道の計画もあり、協議会は鉄道を軸とした将来像を議論する場にもする。