武漢大に「AI助教」が登場

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第270回)

 『人民日報』2025年5月19日付4面に「大学の教室にAI助教がやってきた(大学課堂来了AI助教)」という記事が掲載されました。武漢大電気および自動化学部(電気与自動化学院)が5月8日、AI(人工知能)の補助を基礎講義に導入したとのことです。これによれば、各学生のパソコン画面の中に、漫画のように描かれたAIの助教がおり、教授の質問に答えたり、学生の回答に不足している部分を指摘したりしているそうです。この「AI助教」は、学生の学習データ分析も可能で、高等教育人材の「オーダーメイド育成」の促進もできるとされています。
 中国当局は、この武漢大の教育を革新的AIと専門教育の方法の探索の一つに位置付けているようです。今後、このような「AI助教」が全国に広がるのか興味深い点です。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。