佐賀県鳥栖市と「進出協定」締結
2025年06月26日
監視カメラの「i-PRO」

監視カメラ大手の「i-PRO(アイプロ)」(東京)は6月24日、佐賀県鳥栖市と進出協定を締結したと発表した。今年9月に閉鎖されるパナソニックコネクト佐賀工場(鳥栖市)を活用する計画で、10月からアイプロの中核工場として稼働させる。人工知能(AI)を搭載した監視カメラなどを生産し、2028年に300億円の出荷を目指す。
同社はパナソニックホールディングス(HD)の監視カメラ事業が2019年に独立して設立。これまでコネクト社の佐賀工場に監視カメラの製造を委託していたが、同工場の閉鎖を受けて自社生産に切り替える。主に北米向けに学校や公共施設、交通機関などに設置する監視カメラを生産する計画。コネクト社の従業員も採用し、140人体制でスタート。28年度には240人に拡大し、生産量を3倍の4万5000台まで引き上げる。
佐賀工場は1964年に旧九州松下電器の佐賀事業部として発足。しかし、電化製品の生産を海外に移管し自社製品の生産比率が減少。昨年10月に同工場の機能をパナソニックグループの主要拠点である大阪府門真市などへ移管すると発表していた。