負債30億円で「特別清算」

北九州アッシュリサイクルシステムズの廃棄物処理施設(北九州市)

 産業廃棄物処理の北九州アッシュリサイクルシステムズ(北九州市)が福岡地裁小倉支部から特別清算開始命令を受けたことが分かった。命令は6月27日付。民間調査会社によると、負債総額は約30億円。同社は株主総会の決議により今年3月に解散している。
 同社は2017年、三菱マテリアル(東京)と麻生(福岡県飯塚市)が合弁で設立。一般廃棄物を焼却した後に残る焼却飛灰をセメント資源化する施設を約12億円かけて建設し、18年4月から営業運転を開始した。しかし、初期投資負担などから採算面は厳しく、19年3月期から赤字を計上。24年3月期には19億5784万円の赤字を計上して債務超過に転落した。原材料費の高騰や運営コストの増加も重なり、今後の改善が見込めないとの判断から24年5月1日付で事業を終了していた。