米国向け「輸出額」1兆7094億円

 門司税関は4月17日、九州経済圏(九州・山口・沖縄)の2024年度の貿易概況を発表した。輸出総額は、前年度比6.0%増の12兆7123億円で過去最高を更新した。主力の「自動車」は8.3%増の3兆6606億円、集積回路(IC)を含む半導体等電子部品は10.4%増の1兆7027億円、半導体等製造装置は19.1%増の9798億円で、いずれも過去最高だった。
 国・地域別では、米国は7.7%増の1兆7094億円で過去最高となった。品目別では、自動車が15.1%増の1兆383億円と全体の6割を占めた。ただ、今後はトランプ政権が導入した追加関税によるマイナスの影響が懸念される。日産自動車の生産子会社が九州で減産する方針が明らかになるなど、輸出が鈍化する可能性がある。一方、最大の中国向けは0.5%減の2兆4865億円と5年ぶりに前年を下回った。
 全体の輸入総額は3.1%減の10兆6541億円と2年連続のマイナス。原粗油が18.5%減の2兆649億円、石炭も23.1%減の9523億円と大きく落ち込んだ。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は2兆582億円で、2年連続の黒字だった。