「外国人観光客」139万人に倍増
2025年05月19日
熊本市

熊本市がまとめた2024年の観光統計によると、24年に市内を訪れた外国人観光客数は139万2000人で、過去最高だった前年から倍増した。円安を受けたインバウンド(外国人観光客)の増加や、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出など台湾をはじめとしたアジア各国との観光・ビジネス交流の活発化が要因とみている。
市内の外国人延べ宿泊者数は89万人。国・地域別では、台湾からの宿泊者が最多の29万7000人と前年の約2.7倍に増加。台湾、中国、香港、韓国の4カ国・地域で66万5000人と全体の約75%を占めた。米国、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパは約1.8倍の7万3000人だった。熊本空港の国際線は現在、台湾の台北と高雄、韓国のソウルと釜山、香港を結ぶ5路線。
国内を含む全体の観光客数は前年比12.1%増の630万5000人、観光消費額は同23.4%増の1153億円、延べ宿泊者数は同13.9%増の402万3000人で、いずれも過去最高だった。大西一史市長は会見で「予想を超えた増加で、熊本の勢いを示す結果。オーバーツーリズム(観光公害)は起きていないと認識しているが、住民とのトラブルを防ぐため、習慣の違いなど正しく啓発することが重要になる」と述べた。