エネルギー開発が進む山西省

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第280回)


 『人民日報』2025年6月23日付1面に「山西省、新型エネルギーシステムの建設を加速(山西加快建設新型能源体系)」という記事が掲載されました。これによれば、山西省が新しいエネルギーシステムの開発を急ピッチで進めていることが述べられています。その発端は、2024年3月に習近平・総書記が、新時代の中部地域の台頭を促進するシンポジウムにおいて「石炭、レアアースなどの資源の開発と利用のレベルをさらに高め、石炭などの化石エネルギーポケットの能力を高め、伝統的なエネルギー源と新エネルギー源の補完的かつ綿密な統合を重視し、新型のエネルギーシステムの建設を加速することを確保する」と指摘したことでした。記事では、この指摘を受けて山西省が石炭発電の伝統的なエネルギーと新エネルギーの統合開発を促進し、消費の問題をクリアしたことも記されています。
 山西省はやや田舎にありますが、確実にエネルギー産業都市として脚光を浴びているようです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。