【KAGOSHIMA】近代化支えたレガシーで魅力を発信/県都主導で「西郷隆盛プロジェクト」推進

 幕末から明治にかけて、日本の近代化を支えた偉人を多く輩出した鹿児島市。来年は西郷隆盛生誕200年・没後150年のメモリアルイヤーとなる。この節目に鹿児島市は、西郷と鹿児島の魅力を内外に発信し、活力あるまちづくりを目指す。

維新の偉業を伝える銅像多数 世界遺産エリアに新駅を設置

 鹿児島市には、幕末から明治維新にかけて活躍した偉人たちをたたえる銅像が数多く設置されている。日本海軍の指揮官として活躍した東郷平八郎、NHKの大河ドラマにもなった、13代将軍徳川家定の正室・篤姫、明治政府の中心人物だった大久保利通などだ。市はこれまで日本の近代化を支えた偉人たちをレガシーに、地元の魅力発信に取り組んできた。薩摩藩主・島津氏の別邸「仙巌園(せんがんえん)」などは国指定の名勝で、その一部は世界遺産にもなっている。昨年3月にはJR日豊本線の「仙巌園駅」が開業し、鹿児島中央駅から10分でアクセスできるようになった。仙巌園は今、インバウンド客を含めて多くの観光客でにぎわう。
 なかでも根強い人気を誇るのが西郷隆盛だ。西郷は1828(文政10)年1月23日に生まれ、77(明治10)年9月24日に亡くなった。来年は西郷生誕200年・没後150年の節目を迎える。それに向けて市は今年4月、観光交流局内に西郷隆盛プロジェクト推進担当課長を新設し、「西郷隆盛生誕200年・没後150年プロジェクト」に取り組んでいる。4月には市、鹿児島コンベンション協会、市ホテル旅館組合、県特産品協会など官民6団体でプロジェクト推進協議会(会長・下鶴隆央市長)が発足した。
 「今回の没後150年はハードよりソフト中心の多彩なプログラムを展開していく。これを鹿児島の魅力発信、観光客の誘客促進、域外からの消費額拡大、鹿児島への愛着・誇りの醸成につなげ、観光・産業の振興、鹿児島ファンの拡大、活力あるまちづくりを目指したい」(プロジェクト推進担当課)という。
 カウントダウンプロジェクト第1弾として、9月19日から11月3日まで「西郷まちなか博覧会」が開催される。西郷をテーマにした紙芝居、西郷が愛され続ける背景を探るシンポジウム、市内の中高大学生を対象にした郷中教育体験会、史料・古地図を使ったまちなか歴史・謎解きラリーなど、観光客・市民参加型体験プログラムを実施。11月3日のおはら祭ではセンテラス天文館の広場で市民参加の西郷さんそっくりコンテストが開かれる。
 来年1月16日~3月7日のまちなか博覧会では、ラッピング電車が運行開始し、維新ふるさと館がリニューアルオープン。市電とまち歩きを組み合わせて西郷や幕末・明治の歴史をたどる体験ツアー、特製御膳の食事付きバスツアーなどが企画されている。これら秋と冬の2回のまちなか博覧会を通して鹿児島市内は西郷ブームに包まれそうだ。

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