九州の志士「正義を知る理想の司直官『三好退蔵』」
2025年10月20日
三好退蔵は、日向国高鍋藩出身で、藩校明倫堂や江戸で安井息軒の三計塾や慶應義塾で学んだ。明治政府では、大蔵省や司法省の官僚、初代検事総長、大審院院長など司直官を歴任している。晩年は感化院の設置など社会事業に貢献し「高鍋の先哲」の一人に数えられる。
秀才として名を馳せる
三好退蔵は、1845(弘化2)年、日向国児湯郡高鍋村筏(いかだ)(現在の宮崎県高鍋町)の田村家、田村極人質勝の三男として生まれた。長兄は早逝(そうせい)している。
6歳年上の兄、義勝と退蔵はそろって高鍋…
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