九州の志士「国際経済と情報通信の先駆者『寺島宗則』」

 薩摩藩蘭学者、医師の寺島宗則は、幕府遣欧使節団・薩摩藩英国留学生の経験を生かし、明治期の政治家、外交官として活躍。また、電気電信開発の功績で「日本電気通信の父」とも呼ばれ、近代日本の国際経済や情報通信技術の先駆けとなった寺島宗則の生涯をたどる。

薩摩藩の蘭学者・医師

 薩摩藩蘭学者・医師で、後に明治期の政治家、外交官としても知られる寺島宗則は、薩摩国出水郷脇本、現在の鹿児島県阿久根市出身の人物である。寺島は、1832(天保3)年郷士長野家、長野増右衛門祐照の次男として…

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