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くつろぎのひととき
お菓子
お菓子王国・九州
お菓子の喜び。ここ九州では、それぞれの地域の特長に満ちた、しかも素材にこだわった質の高いものを存分に味わえる。そこにまた大手メーカーが一段と彩りを添えて、より豊かなものにしている。
〈五十二萬石如水庵〉
最高の「市田柿」で逸品が誕生
無農薬・無肥料の自然栽培に挑戦
秋と言えば収穫の季節。柿や栗、金柑などの果物が里山を彩る。そのおいしさを一つひとつのお菓子にしっかり閉じ込め、提供しているのが五十二萬石如水庵(福岡市、森恍次郎社長)。その中で特に柿を使ったお菓子が出来上がるまでには、長年にわたる研究と大変な情熱が注ぎ込まれた。
まず甘柿を素材にいろいろと取り組んでみたが、どうしても納得いくものができない。そうした試行錯誤の中、当時の菓子職人が糖度の高い干し柿を使うことを思いつく。そこでさまざまな干し柿を取り寄せ、さらに研究を重ねてたどり着いたのが、最高の干し柿と評判だった長野県の「市田柿」で、同社が絶対の自信を持って送る柿のお菓子の誕生となった。ぜりぃ風生菓子「透ける朱」、和三盆糖を使ったお干菓子「柿すだれ」、それに「柿大福」、「嘉喜ようかん」と手間をかけ、愛情を注がれた逸品が幸せをもたらしてくれる。
かねてより素材に徹底してこだわってきた同社。「栽培農家と契約し、そこに足を運んでコミュニケーションをとりながら、おいしく健康に良いお菓子づくりに取り組んできた」(森恍次郎社長)。そしてまた新たに挑戦しているのが、究極の農業と言われる無農薬・無肥料の自然栽培で、「生産者と共に協力して進めていきたい」(同氏)とあくまでおいしさ、健康を追い求めていく。
〈二鶴堂〉
名実共「日本一」たい焼き
目標とは達成すべき結果
二鶴堂(福岡市)では、発売37年目の定番商品「博多の女(ひと)」と並んで、同11年目の「博多ぽてと」が売上高の4割を占めるまでに成長。新たな看板商品として、定番のわきを固めている。
その一方で「日本一たい焼き」チェーンを、九州管内の14店舗で運営(2008年10月末現在)。同チェーンは開店16年目で、全国有数(年間販売430万個強)であり、「名実共に『日本一』の座を獲得するために」(橋本由紀子社長)首都圏へ進出する。
11月5日に東京・北区に出店。東京では江戸期からの老舗御三家「浪速屋」「柳屋」「わかば」が根強い人気を保つ中で、「日本一たい焼き」のサクサクッとした歯触りや、ほのかなあんこの味わいで攻勢をかける。さらに10年にはアメリカ、15年にはフランスへの上陸を構想している。
橋本社長は、トップの勉強会でコンサルティング会社との交流もあるが、このところ念頭にあるのは、タナベ経営(大阪市)の創業者、田辺昇一氏の言葉。
すなわち「目標とは、達成すべき結果なり」という。
〈千鳥饅頭総本舗〉
「チロリアン」が装いを新たに
本物主義のお菓子づくりに徹し
チロル渓谷に古くから伝わるロールクッキーに、千鳥屋独自のアレンジを加えて誕生した「チロリアン」。愛され続けてきたこのチロリアンもはや余年となり、先の9月1日からはサクッと香ばしい中身はそのままに、商品キャラクターをより親しみやすくするなど、装いを新たに再出発した。
これだけ長きにわたって支持されてきたのは、「あくまでも原材料にこだわり、妥協をすることなくおいしさを追求し、本物の味を実現させることができたため」(千鳥饅頭総本舗、原田健生取締役社長)。卵は、地元の契約農家で独自のえさをもとに飼育した鶏の地卵。バターは、製造する際に乳酸菌を添加させた特別な発酵バター。そしてショートニングは、チロリアンのために作られた、乳化剤を使わない体に優しい植物性のクリーム原料である。
種類は、バニラ、ストロベリー、コーヒー、玉露、ゴマの5種類。それに丸くて薄いチロリアンハットがコーヒー、レモン、ストロベリーの3種類で、「真心込めたこだわりの味を楽しんでいただければ」(同氏)。素材を厳選し、添加物は極力使わず、自然と体に優しい本物主義のお菓子づくりに今後も徹していく。
〈風月堂〉
日本の焼き菓子の
ルーツは薩摩にあり
1919年(大正8)年創業の風月堂(鹿児島市、馬場甚史朗社長)は、代表菓子「さつまどりサブレ」をはじめ、「サツマジェンヌ篤姫ショコラ」「敬天愛人」など鹿児島の素材にこだわ り、鹿児島にちなんだ銘菓を全国に発信している。
銘菓さつまどりサブレのルーツは遠く江戸時代にさかのぼる。薩摩藩主・島津斉彬の「斉彬公御言行録」には「薩摩藩の戦のかなめである兵士を大切にするためには、食糧が乏しい状態ではいけない。そのためには携帯に便利で、なおかつ長持ちする食必要不可欠である」とあり、「5000人の携帯になるようなゴマ入り兵糧麺包(サブレ、ビスケットに近いもの)の製造を命じた」と記されていることから、江戸時代後期には現在のサブレの原形が作られていたことがうかがえる。
さつまどりサブレはフレッシュバターと卵をたっぷり使い、かわいいにわとりの形をしたお菓子として親しまれ、今年5月に開催された第25回全国菓子大博覧会で最高位である名誉総裁賞(文化部門)を受賞した。
またサツマジェンヌ篤姫ショコラは種子島在来種イモをチョコで包み、ココアパウダーをまぶした「ビター」、知覧産の有機栽培せん茶パウダーをまぶした「グリーン」、紫イモとホワイトチョコのミックスパウダーをまぶした「パープル」の3種類があり、紫イモとチョコのポリフェノールを多く含んだ体に優しくヘルシーなショコラだ。ほかにも西郷隆盛の思想である「敬天愛人」から命名した同菓子は餡をパイ生地で包んだ和風パイで、第25回全国菓子大博覧会で第1回橘花栄光賞を受賞した。馬場社長は「これからも『本物。鹿児島県』の素材にこだわり、伝統を守りながら、新たな菓子づくりに果敢に挑戦していきたい」と意欲を燃やしている。
〈ひよ子〉
新鮮な食感で好評「博多やわかぁ」
今後もひよ子らしさにこだわって
昨年6月の発売以来、大人気となっているのが、ひよ子(福岡市、石坂博史社長)が提供するミルク風味でやさしい味わいの焼き菓子「ひよ子のピィナンシェ」。生産が追いつかないほどであったが、工場での増産体制も整い、またより広く顧客ニーズに応えるため、この10月からは駅・空港・百貨店・高速道の売店に加え、直営店舗での販売も開始した。
今年5月に新発売の「博多やわかぁ」も大変好評で、クッキーでありながら柔らかという新鮮な食感がうけていて、そのクッキー生地の中にはミルクチョコ、ホワイトチョコが入って2種類。子どもからお年寄りまで幅広い人気を集めており、今後も新商品開発には力を入れていく方針である。
こうした顧客から強い支持を得ている同社のお菓子だが、「それも何より名菓ひよ子が皆さまから愛していただいてきたからこそ」(石坂淳子常務取締役)とひよ子の形から穏やかに伝わってくる温かさ、幸福感、愛情といったメッセージが人々の心に届き、それは同社のすべてのお菓子に込められた思いでもある。2012年に誕生100周年を迎えるひよ子。「これからもひよ子らしさにこだわり、その世界をより広げていきたい」(同氏)とひよ子が持つ魅力、潜在力をなお引き出していきたい考え。
〈村岡屋〉
「さが錦」にモンド最高金賞
佐賀・徐福国際シンポも盛況
誕生して37年になる佐賀の銘菓「さが錦」が今年、食品の国際コンクール「モンドセレクション」で最高金賞に輝いた。佐賀が誇る優美な錦織「佐賀錦」のイメージを取り込んだ和洋折衷のモダンなお菓子で、1995年から3年連続で金賞を受賞。応募は11年ぶりだったが、新工場建設による温度・品質管理システム導入など品質への取り組みが実った。
また、松の実、くるみ、ごまなどを使った「徐福さん」も佐賀の“徐福伝説”にちなんだ興味深いお菓子。秦の始皇帝の命で不老不死の妙薬を求めて東方ヘ渡ったとされる徐福が由来だが、その国際シンポジウムが今年月、佐賀県立美術館ホールや吉野ヶ里歴史公園を会場に盛大に催された。
村岡央麻同社社長は、佐賀県徐福会の会長でもあり、地元有志と共に徐福の調査研究や交流活動に尽力。その功績を佐賀市の友好都市・中国江蘇省連雲港市が認め、このほど栄誉市民に選ばれた。
佐賀の歴史・文化に根差した同社のお菓子作りや地域貢献活動が、相次いで国際的な評価につながっている。
〈さかえ屋〉
チーズケーキを生活文化に
「ポトハレ」3年で100店
さかえ屋(福岡県飯塚市)が目指すのは、「毎日の生活文化に根差したお菓子」(中野利美社長)。
ショッピングモールの一角や郊外の交差点近くで楽しめる「チーズケーキ」は、その好例だろう。
2007年10月から、福岡県内を手始めに出店をスタートした「ポトハレ」(PODHALE)はコンテナショップ。4メートル程の海上コンテナを約70平方メートルの用地に据え付けたもので、基本的にはあらゆる場所に“出店”できる。
一等地や商業集積地にこだわる必要もなく、出店コストは抑えられる。店名のネーミングはポーランドの「ポドハレ」地方に由来。同地方はチーズケーキ発祥の地で、同ケーキは郷土食、「家庭の日常食」として根付いているという。
実際、飯塚・行橋の両駅前店では、女性客に交じって中高年男性がまとめ買いする姿もあり、出足はかなり好調。さらに出店スピードを加速しながら09年中には25店を開店、11年時点では100店舗態勢までが視野にある、という。
自社で謳うキャッチフレーズの通りで「お菓子のある」「やすらぎのとき」を広める展開といえる。
〈もち吉〉
観光地に初出店
「宰府夢参道店」をオープン
もち吉(福岡県直方市、森田長吉社長)はこれまで主に国道沿いを中心に出店し店舗数を拡大してきたが、今年8月25日、新業態店として福岡県太宰府市の太宰府天満宮参道に「もち吉宰府夢参道店」をオープンした。売り場面積約260平方メートルと広々とした店内には定番商品のほかに、 その場で製造される「えん餅」を実演販売。また店内奥にはコーヒーやソフトクリームの喫茶部門を併設し、参拝客が気楽にくつろげる空間を演出するほか、急増する韓国、中国の観光客に対応すべく留学生を接客に採用するなど新たなもち吉の魅力を存分にアピールしている。
なかでもえん餅は同社が力を注ぐ新商品。一つの縁が人と人の縁を結び、さらに縁を広げ、人の和が広がっていくことから、縁を大切にしたいとの思いを込め命名されたもち菓子だ。もち粉で作った生地はもちもちとした食感が特徴で、中に北海道産小豆に大納言小豆をブレンドした黒餡と、手ぼう豆を包んだ白あんの2種類がある。独特の食感が評判を呼び「日本人観光客はをはじめ韓国、中国からの観光客からも好評を得ている」(池田武志参与)と手応えを感じている様子。さらに同店では観光客が増加する秋から、ぜんざいや雑煮など季節に会わせた商品を提供するほか、受験生向けに餅をノリで巻き、きな粉をまぶした「勝ちどき餅」などを販売する計画だ。池田参与は「当店はオープンして間もないが、お客さまの認知度は確実に上がっている。参道にはゆっくりくつろげる空間がほとんどなく、当店を利用していただき、おいしいお菓子で一息入れていただきたい」と話している。
〈カステラ本家 福砂屋〉
「長崎カステラ」の代名詞
坂本竜馬も好物だったか
生っ粋の長崎生まれによれば、福砂屋のカステラは「口以上にモノを言う」という。
つまり、黄色地にこうもりをあしらったデザインの包装紙を見ただけで「福砂屋」の品と分かり、それだけで、感謝の心が通いあう。また、日ごろのごあいさつや喜びの席での贈り物、そして長崎銘菓としての土産まで、TPOに応じて、生活シーンに浸透している。
それほど地元に定着した同社だが、同時にそのブランドがそのまま「長崎カステラ」の代名詞になっていることも事実。
こうした背景を瀬戸口雅次常務は「卵割りから焼き上げまで一貫した手作り。ふっくらとした仕上がりとザラメ糖のシャリッとした食感。昔から作り方も味わいも変わらないところかも」と振り返る。2010年のNHK大河ドラマには「竜馬伝」(福田靖脚本)が決まり、地元ロケも考えられる。
当の坂本竜馬は甘いものが好物で、日本で最初にカステラを口にした(同社のカステラか)とも伝えられるなど、将来に向けて、楽しみな話題も多いもようだ。
〈お菓子のポルシェ〉
村おこし事業の一環で開発
沖縄銘菓「紅いもタルト」
鮮やかな紅紫色が波打ち、ペーストになった紅芋の甘さが口のなかで広がる「紅いもタルト」。発売当時、スチュワーデスの間で話題を呼び、航空会社の機内食として採用され注目を浴び、全国に広まるようになった。
沖縄を代表する銘菓となった「紅いもタルト」の誕生は、沖縄県読谷村の村おこし事業の一環として当時、洋菓子を製造・販売していた「お菓子のポルシェ」に読谷村商工会が村の特産品である紅芋を使用した菓子を開発依頼したことに始まる。「商品化は試行錯誤の連続で、紅芋を入手するのも一苦労でしたが、村のために事業を成功させたい思いが強かった」と澤岻カズ子社長は振り返る。
読谷から沖縄を代表する銘菓となった「紅いもタルト」は2008年に全国菓子大博覧会で名誉総裁賞を受賞、モンドセレクションでも金賞を受賞し国内外から高い評価を受けている。
守礼門と首里城をモチーフとした建造物が特徴的な「御菓子御殿」恩納店と、花笠が目印の読谷本店では、「紅いもタルト」の製造行程が見学でき、出来たての商品を口にすることができる。お菓子の名所となった同店では多くの観光客が訪れ、来年2月には那覇市に国際通り松尾店を開業予定している。
「紅いもタルトを全国の方に味わっていただきたい」と澤岻社長は村のために丹精を尽くして開発した商品に思いを託す。
〈江崎グリコ〉
店頭では「新鮮な登場感」
ガムに始まる、口中ケア
歯・舌・息をキレイに。江崎グリコがガムを通して訴求するのは「口中ケア」だ。そのガムも、これまで板状・粒状、またボトル容器も登場。虫歯予防や眠気防止など、独自の機能を高めてきた。わけても、「気軽に口にしてケアができ、ポケットに入れてもかさばらないタイプは期待が広がる」(柳本基義九州統括支店長)。
「POs-Ca(ポスカ)」は包装紙はなく、そのままパッケージに収まる。それもチャック付きだから、密封できて、開封前の味わいを保つ。持ち運びも手軽だ。
ネーミングは、日・欧・米7カ国で特許取得の成分から。水溶性カルシウムで歯を守る。果たして、コンビニエンスやスーパーの店頭では、これまでの棒状やボトル入りのガムに慣れている人から見れば「新鮮な登場感がある」ことから、店頭での商品回転も期待通り好調である、という。
同社の企業テーマも「おいしさと健康」。ガム1つとっても、健康食品の領域に達しており、お菓子の概念を広げているところだ。
〈ロッテ商事〉
地球を守り、宇宙で役立つ
「キシリトール」を再評価
2008年秋、ロッテ商事の“主戦場”は主力商品である「キシリトールガム」になりそうだ。
その武器は「地球環境への配慮と、宇宙空間での有用性にある」(新屋久司九州支店長)。
例えば10月中旬から「キシリトール ネオ エコボトル」を発売。容器の胴体・底部に紙を使ったことにより、それまでのプラスチック使用容器に比べ、製造時に発生する2酸化炭素量を4割減らす。
また「キシリトール」は国際ステーションの日本実験棟「きぼう」に持ち込まれており(6月)、これは民間企業の商品としては「日本初」の快挙となった。
その宇宙空間は無重力であり、10日間過ごすだけで、骨の成分が3.2%失われるという。「キシリトール」は歯の再活性化を促す作用があり、ガムをかむ習慣をつけることで体力維持にもつながる。一連の成果を確かめて11月「きぼう」は宇宙からの帰還を果たす。
地球温暖化に寄与して、極限状態でも歯を守る「キシリトール」。
同社の旗印は、あくまで鮮明だ。
〈明治製菓〉
「買う気で」作る、明治チョコ
2009年は乳業・製菓統合
「買う気で作れ」との姿勢が社内に根付いているのが明治製菓。 自分なら、どんな商品を選ぶか、また、その品を口にする立場から考えれば、どんなおいしさを望むのか。同社の商品開発は「自問自答を重ねることから始まっている」(高橋広九州統括支店長)。同時に、工場の生産設備も合理化に向けて例年見直しが図られる。
「チョコレートは明治」というキャッチフレーズが市場に浸透。
例えば「メルティキッス」は洗練された味わいで存在感を増す。ふわりとろける「口どけ」が持ち味の「フラン」は発売10年目にして大々的なキャンペーンを展開。どちらもチョコ市場で「安定的な成長株」。先の“企業姿勢”の下、培われたブランドを訴求する。
さらに2009年4月、明治製菓は明治乳業と経営統合。異分野間での合併だが、規模拡大による経営効率化を狙う。連結売上高1兆円を超える、国内有数の食品メーカーとして新生する方向性にある。
〈カンロ〉
まるで本物、果肉の食感と
天然のすっぱさがポイント
カンロの「ピュレグミ」は、食べた瞬間のすっぱさと、ドライフルーツのような食感が特長のグミキャンディー。発売後7年間、ずっと売り上げを伸ばし続けてきた。
発売当初は一般に「グミは子どものお菓子」と思われていたが、「ピュレグミ」登場以降、大人にもユーザーが広がって市場は拡大。
他社メーカーからも同様の商品の発売が相次いだ。しかし、激化する競争の中でも、大人向け「グミ」先発メーカーとして、現在「『グミ』ブランドナンバーワンの地位を確立」(池亀輝雄福岡支店長)するまでに至っている。
「グミ」キャンディーの差別化ポイントは、各社が配合に工夫を凝らした独自の食感と、食べた瞬間の香り立ちや味わい。
「ピュレグミ」は、酸パウダーコーティングによるすっぱさが特長の1つだが、今秋はこの点を改良。定番のレモン味・グレープ味をリニューアルしたほか、新味としてピンクグレープフルーツ味・ブルーベリー味を新発売。ビタミンCも配合されており、OLとビジネスマンにファンを獲得中だ。
〈不二家〉
「お客様に愛される」よう
店舗もブランドも再強化
不二家の事業再建が前向きに進む。一連の問題(2007年)以来、減少していた洋菓子チェーン店では山崎製パン支援の下、積極的な出店に転じる。特にショッピングセンター内の店舗は販売効率が高いことから、スタッフを増員して、店舗開発体制を強化。
また、クッキー「カントリーマアム」は中核ブランド。関東圏にある同社工場は「カントリーマアム」の成型用機械を増強した。一部の生産ラインでは24時間操業も続いている。
この中で九州エリアでは、11月、同じく山崎製パン傘下のイケダパン(鹿児島県姶良町)とのコラボレーション(協業)がスタートする。
もちの中に生チョコを仕込んだ「モチ&クリーム」を九州先行発売。また、チョコチップを練り込んだラスク「ペコちゃんのパン屋さん」は西日本限定販売だ。
イケダパンと一緒にファン層を広めて、「いずれコラボ第2弾も考えたい」(前田進九州支店長)。
「私たちは愛と誠と感謝を込めて、お客様に愛される不二家になります」
同支店にも掲げられる社是は、着実に実現に向かってる。
〈井村屋製菓〉
小豆の「和と自然」生かし
いつでもお客様のために
九州で「井村屋製菓」と聞くと、コンビニエンス店頭での「肉まん」「あんまん」の存在感が大きく、冷凍パックまんじゅうメーカーという印象が強いかも知れないが、同社の本流は純和菓子。
それも「ぜんざい」「おしるこ」のホットデザートから「お赤飯の素」の調味食品まで「北海道産小豆を伝統技術で幅広く加工する」ことを身上とする。
また、菓子では「水ようかん」を販売して、九州エリアにおいてはパイオニア企業。さらにアイスクリームでも「あずきバー」を中心に市場の支持を得ている。
缶詰「ゆであずき」も、家庭に浸透したベストセラーだ。同社の本社は三重県津市で設立61年目を迎え、創業者・井村二郎氏は「猶足らざるを憂う」と述懐。
心身共に豊かで健やかになる食品作りに満足や妥協はなく、永遠に研究と努力とを怠らない、との心構えだ。そこで、「新・価値創造」を宣言。環境問題や少子高齢化と人口減少、さらに食の安全性が問われる今日だからこそ、「常にお客様のために、『和と自然』を生かした」老舗として提案できる冷凍和菓子を発表。この10月からは「餡屋和蔵」に重点を入れる。
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