▲扉に戻る
◆「人づくり」インタビュー
「福原学園」
FUKUHARA GAKUEN
未来の個性と魅力を発信
建学の精神「自律処行」に基づく
人材づくりで、地域社会に寄与する
福原弘之理事長
|
北九州市八幡西区自由ケ丘1-1
Tel.093-693-3305
http://www.kyukyo-u.ac.jp/
九州共立大学・九州女子大学・九州女子短期大学 と自由ケ丘高校、また九州女子大附属折尾幼稚園に同大附属自由ケ丘幼稚園を擁する福原学園(北九州市)。自由ヶ丘の地から、文字通り、文武両道の逸材を輩出し続ける同学園をメディアパーソナリティーの山本華世さんが訪問。福原弘之理事長の「人づくり」観について伺った。
学生に身近だから親身になれる
スポーツが培うリーダーシップ
山本華世さん
|
山本 初めて福原理事長にお会いしたのは文化祭のとき。女子大生と親子のように会話をされている姿が印象的でした。
福原 いつも学生に近い所にいて、同じ視点に立ちたいと思っています。九州共立大学の「共立」には、教職員と学生が共に立つ、という意味が込められています。教師ほど幸福な職業はない。若い世代に向けて精魂を込めて伝えたことが、生涯かけて感謝され、何倍にもなって返ってくる、と教員にはいつも言っています。
山本 私が代表を務めていますプロバスケットボールチーム「ライジング福岡」の主将・川面剛も自由ケ丘高校の出身ですが、心身共に成長できたと話しています。 福原 この折尾は、 大学・短大や高校などのキャンパスがある学園都市。地域一帯をキャンパス・タウンとして、私たちは学生の資質や能力を伸ばす舞台を用意しています。特に、スポーツを通して培うリーダーシップは、将来どんな世界に進んでも役立つと信じています。
山本 バスケットの試合にも、観戦に来られては選手を激励していただいています。
福原 私自身が行動することによって、地域や斯界(しかい)の活性化に少しでもお役に立てればと思っています。また、福岡県体操協会会長職も兼ねていますので、いろいろな方とお会いすることに意義があると考えています。
山本 開設して3年目の「スポーツ学部」は、共立大の新しい“看板学部”になっていますね。一方で文系の活躍も際立ちます。九州女子大学では大迫正一准教授の著書『えんぴつで奥の細道』がベストセラーに、女子短大OGの金谷梨絵(凛)さんのケータイ小説『もしもキミが。』『今でもキミを。』はテレビや雑誌で話題をまきました。また、自由ケ丘高校も名門校との併願率トップ。有数の進学校として知られています。
福原 そのほかにも共立大からは新垣投手(沖縄水産高校出身)はじめソフトバンクホークスに6人を送っており、同大がプロデビューの登竜門となっています。体操競技の中野大輔はアテネオリンピックで金メダルを獲得。これからは、トライアスロンで今村優が期待されています。
決して、後ろを振り向くな
真っすぐ前を真ん中を見よ
人を育てながら、自らの人間性もはぐくむ「共育者」という点では立場は同じ
|
福原 私たちがお預かりする生徒・学生諸君は豊かな時代に育っています。物質的には何不自由ない生活環境にありますが、その分、精神的に弱いところがあります。特に社会環境や人間関係に対して我慢や忍耐ができず、挫折しやすい面もあります。私は、これらの生徒・学生に対して、チャールズ・ダーウィンの「最高に強い種が生き残るわけではない。最高に知的な種が生き残るわけではない。周囲の変化に最も敏感に適応した種が生き残る」との言葉を紹介しています。激しく変化する現代社会で生きていくには、変化に対応できる人間力を培う教育が必要不可欠と思います。本学園の設置する学校では、社会常識をはじめ、社会の要請に対応した、人間力の育成に重点を置いています。
山本 そうした面にも、やはり1人の人間として、1人ひとりに対応していかれるのでしょうか。
福原 「僕にも、あなたと同じようなときがあったんだよ」と同じ立場に立って話しかけます。ユビキタス社会が到来しても、人間の本質は変わらない、というのが私の見方です。例えばITやインターネットなど情報の受発信に便利な道具はあっても、青春時代の希望や欲求は不変。その意味では世代間で格差は無いのです。そこで、ときには昔の失敗談も披露します。先生も人間。恥をかいたり、傷付いたりして生きてきた。だから「今は、とにかく後ろを振り向くな。目前の目標を目指して、真っすぐ前を真ん中を行け。そして、この瞬間、ここに生きて在る現実を大切にせよ」と諭します。
山本 このメッセージは、現在の私たちにも言えることですね。そうした生身の人間をぶつける教育には、やはり私学しかない、というお考えとお聞きしますが。
3大学1高校2幼稚園で
「人による人までの教育」
福原 創設者・福原軍造の理想である「人による人までの教育」を実現するには、「三つ子の魂百まで」と言い習わされてきたように幼稚園から大学までひとつの地域で一貫した教育施設を持つ必要があります。福原学園と北九州市とは不即不離・相互補完の関係にあります。地元と“共生”しての学園。地域社会や家族の夢や期待に「人づくり」を通じて、どう貢献できるか、普遍のテーマです。
山本 そして今日、創立60年(2007年4月8日)という節目を越えて、学園として新たなステージに向かっておられますね。
福原 それこそ、草創期には全教職員でつるはしを握り、トロッコを押して運動場を整地。生徒のために食べ物の買い出しにも走ったといいます。私たちが今日在るのも、こうした先達(せんだつ)の努力のたまものであり、当時の苦労を思えば何でもできると思います。「相手に敬意を払う」「ルールを守る」「ベストを尽くす」という姿勢もここで培われ、建学の精神「自律処行」に結実したのです。これは、自分の良心に従いながら、物事に対して善を行うという教えで、学園を挙げて、この精神を身に付けた有為(ゆうい)な人材を輩出することに努力しています。
山本 最期に1つ、福岡市に進出の構想があると伺いましたが。
福原 この6月には天神のイムズ5階に「福岡サテライト」をオープンします。福原学園にしかない独自の価値と個性、さらに魅力を高めながら、今こそ、原点に立ち返って広く社会に貢献したいと思っています。
|