2008年6月号110ページに掲載
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◆北九州新時代の企業群

「タカミヤ」
 takamiya

CM(クリック&モルタル)ショップをオープン
eコマース強化で世界市場参入

高宮俊諦社長
北九州市八幡東区前田企業団地1-1
Tel.093-661-3171
http://www.takamiya.co.jp/


創業60周年を機にロゴマーク刷新
eコマ−ス事業で世界市場を開拓

一新した社名と店舗のロゴとマーク
 釣り具の卸・小売業の老舗企業であるタカミヤ(北九州市、高宮俊諦社長)は09年に創業60周年を迎える。これを機に今春から会社と店舗のロゴとマークを一新し、世界に通用する統一されたイメージでグローバルな事業展開を図る。
 同社は94年に韓国タカミヤを設立し現在4店舗を展開中。07年には中国タカミヤを設立するなど世界戦略を着々と進めている。高宮社長は「日本の釣り文化は繊細で奥行が深く、釣り具のポテンシャルは海外で非常に高く評価されている。釣り方も日本特有なものが多く多彩だ。食も含めた日本固有の釣り文化を世界に向けて発信していく」と話し、世界中に日本の釣り具の潜在的市場が多く眠っていることを示唆。有望国としてロシアや東欧、トルコやオーストラリアなどの国名を上げる。
そうした世界市場を掘り起こし、販売基盤整備のために、国内の釣り具業界では初めて世界向けのeコマ−ス事業に参入する。その拠点となるのが、今秋、北九州市八幡東区の本社近くにオープンする「CM(クリック&モルタル)ショップ」だ。
 クリック&モルタルとは、クリックはネット店舗、モルタルとは実店舗のことで、それらを融合させることで国内のみならずアジア、欧州にも世界的な販売網を構築する。システム関連を含め約13億円を投資、敷地面積は約3300平方メートルで3階建て、1階と2階をネット販売と実販売店舗とし、3階は「人財育成センター」を設置する。CMショップの品揃えは既存店舗の約3〜5倍の約5万アイテムからスタートし、最終的には釣り具以外を含め約20万アイテムになる予定だ。この商品はスタート時の英語に加え随時、韓国語や中国語などの言語でネツト店舗に登録していくという。「グローバル化ではなくユニバーサル化を実現する」(高宮社長)との表現からも世界基準をしっかりと見据えた企業戦略と意気込みが伝わってくる。

eコマ−スと実販売店舗で
優良顧客とリピーターを囲い込む

8月に完成するCMショップのパース
 同社は昨年度の売上高、経常利益ともに前年比を大きく上回った。この高い収益構造を支えるのが、約38万人の会員組織「ピーズクラブ」で売上高のおよそ80%を占める。釣り具販売は専門性が高くお客様との「ワン・トゥ・ワン」の対応が求められる。顧客データを駆使したおもてなしが鍵を握る。
 またeコマ−スでは、BtoC(企業と消費者の取引)のみならずBtoB(企業間取引)サイトを新設。各小売店はパソコン1台を用意するだけでパスワードを打ち込めば、同社の在庫や出荷、納品予定などがリアルタイムで把握でき、過去5年間の各店舗ごとの発注履歴の照会や商品分析も表示できる。小売店のメリットを強化することで、世界市場進出の足固めとするキラーコンテンツにしていく考えだ。

Key Person

福北連携でアジアの広域国際交流拠点を実現

スピナ会長
竹澤 靖之氏(北九州商工会議所副会頭)

 北九州・福岡両市は、アジアに最も近い政令指定都市として極めて重要な役割を担っており、アジアを含めた広域国際交流拠点の形成が望まれている。そのためには、文化や学術研究など多岐に渡る分野での福北連携を推進する必要がある。さらに、行政サービスについても、両市が蓄積した技術や経験を相互補完することで、より市民生活の向上を図ることができる。両市が交流から連携へ、さらに提携に進むためのコンセンサス作りが福北連携担当の副会頭としてやるべき責務だと考えている。
 同一県内で2つの政令指定都市を抱えているのは、福岡県を含め全国4県のみで、地域活性化のための施策に共同で申請できるスケールメリットは大きい。例えば、このほど北九州市は全国で10都市が選定される「環境モデル都市」に立候補した。これは低炭素型社会への転換を進めるもので、CO2大幅削減目標を掲げ、先駆的な取り組みにチャレンジする都市には国が様々な支援を行うというものだ。北九州市には環境都市として豊富な実績があり、福岡市も都市環境には関心が高いので、連携して申請すれば選定される可能性は高まるとともに、環境問題を軸とした連携交流が深まることにつながる。漠然とした連携策ではなく、具体的に連携できる取り組みを意識していきたい。
 また、新日鐵時代に総務や人事、不動産開発や学校など様々な新規事業の立ち上げに携わった経験を生かし、新日鐵系列の大小の関連会社を体系化する作業を進めている。これは、北九州では現在、製造業を中心に好調に推移しているが、地元の中小・零細企業の底上げには課題が残されている。そこで、中・長期的な施策として、鉄の時代を支えてきた新日鐵系企業をモデルケースに、自動車関連産業への参入を後押しする。これで道筋ができれば、他の地場の中小企業の参入支援に着手できる。北部九州における自動車関連産業の拠点化には地場企業への技術移転が不可欠であり、産業集積の厚みも増す。北九州の産業構造が一大転換期を迎えていることもあり、チャンス創出に意欲を燃やしたい。

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